<第90回目>最低限必要な栄養素は?

<第90回目>最低限必要な栄養素は?

みなさまお疲れ様です。

以前書いた記事では、マニアックなサプリメントは基本的に必要ないと言いました。今回は、じゃあ逆に最低限絶対に摂らないといけない栄養素は何なのかを紹介していきます。

注意してほしいのは、ここに紹介する栄養素は個々に独立して働いているのではありません。普段の食生活で○○だけ足りないからサプリでたくさん摂ればいい、というものでもないんです。

全体的にバランスよく摂っていないと脳の中で正常に機能しないばかりか、栄養が偏って逆に中毒になる可能性もあるので、しっかり順を追って説明します。

また、最低限必要な栄養素の「必要」というのは、メンタルを安定させて平穏な生活を送るために必要な、という意味です。単純に生命維持とか、健康を増進させてパワーアップするという意味ではないので、ニュアンスに注意してください。

 

では、まずメンタルの安定とは脳内でどういう状態のことを指すのか簡単に説明します。

感情などを脳内で発生させて伝達する神経細胞は、

興奮系(ドーパミン、グルタミン、アセチルコリン、ノルアドレナリン)

抑制系(GABA:γーアミノ酪酸)

調整系(セロトニン)

の3種のからなります。感情や気分などはこの神経細胞のバランスによって生み出されています。

興奮系の神経細胞が活発になれば、集中力がまして作業効率が上がりますが、活発になりすぎるとイライラしたり、攻撃的になります。

抑制系のGABAは、基本的に活発になりすぎることはないので、これが多く働くことで大人しくなったり、落ち着いたり、やる気がなくなったりするわけではありません。市販のGABA入りのお菓子とかサプリメントがありますが、あれは正直意味がないと思います。なぜなら、GABAは本来脳内で作られるものであり、経口摂取しても脳内にはほとんど運ばれないからです。

現在では、やる気がなくなる、ぼーっとする、疲れやすいなどの気分の落ち込みを誘発しているのは、最後のセロトニンの働きが弱まっていることが原因と考えられています。

セロトニン不足で鬱の男の子

神経の伝達物質も、もともとの材料はたんぱく質です。たんぱく質が体内に取り込まれることによってアミノ酸となります。アミノ酸が血液の中に混じって脳内に届けられます。

脳内に入ったアミノ酸は、三つの物質に分けられます。この三つの物質がそれぞれいろんな栄養素と結合することで、前述した興奮系、抑制系、調整系の神経伝達物質の元となるのです。あいだにいくつものステップがあるので、一部省略します。

・フェニルアラニン→+葉酸、鉄、ナイアシン(元ビタミンB3と呼ばれていたもの)、ビタミンB6、ビタミンCなどと結合し、最終的にノルアドレナリンになる

・グルタミン→+ナイアシン、ビタミンB6などと結合し、GABAになる

・トリプトファン→+葉酸、鉄、ナイアシン、ビタミンB6、マグネシウムなどと結合し、最終的にメラトニンになる

途中でいろいろ名前が変わったりしますが、結果としてこうなります。

この流れを見て分かる通り、脳内の神経伝達物質をしっかり作るには、どうしても複数の栄養素が必要であることがわかります。メンタルの安定には、たった一種類のサプリメントを摂ればいいというわけではないのがお分かりいただけると思います。

すべての原料であるたんぱく質や、脳内の化学反応に必要な鉄、ビタミンB6などはとくに重要です。

女性は特に貧血になりやすく、メンタルが安定しにくい時期がありますが、そういう時は鉄分不足になっているとよく言われます。それは単純に血液の元が不足しているというだけでなく、鉄の欠乏によって脳内の神経伝達物質のバランスが崩れているからだと考えられます。

個人的には、鉄はかなり意識して摂らないといけないのかなと考えています。好き嫌いが分かれやすく、嫌いな人はとことん食べない食材(レバー、ホウレンソウなど)にしか豊富に含まれていないからです。

 

<参考><第88回目>マニアックなサプリメントは必要か?

メンタルの維持に複数の栄養素が必要なことが分かりました。では、それぞれの栄養素で必要な量はどのくらいか?ということを見ていきたいと思います。

※今回は分子整合医学の観点から発信しています。この分野は有効性がある程度確認されていますが、まだ100%正しいと証明されたわけではありません。もし体質的に合わない、お医者様から摂取量に注意するよう指示されているものは無理に摂らないようにしてください。

厚生労働省が算出している最低限必要な栄養素の推奨摂取量は、かなり控えめであると言われています。これは本当に「最低限」であり、頭をフル回転させる強いストレス下にある人や、もともと発達障害の当事者で脳内の神経伝達物質バランスが偏っている方や、強度の高いスポーツをするアスリート向けの数値ではありません。

特に、頭を使う仕事、汗っかき、コンビニ飯ばかりの人はビタミンB群(特にナイアシン、ビタミンB6)との必要量が多くなります。運動をよくする人なら、当然たんぱく質が多く必要になります。

また、やたらキレやすい人や、不機嫌になりやすい人はこれらの栄養素のどれかが大幅に足りていない可能性が高いです。特にビタミンB6 、ビタミンC、亜鉛、鉄が足りていないように思います。僕も10年ほど前は病的にキレやすかったですが、これらを食事と別個で重点的に摂取することでかなり軽減されたように思います。

以前も少し触れましたが、鬱の治療でマニアックなサプリメントは一部を除いてほぼ必要ないと考えています。メジャーな栄養素はサプリメントでもかなり安く買えますので、経済的な負担は軽くて済みます。

もし気を付けていても感情的になってしまい人間関係にトラブルが起きてしまう方は、これらを試してみるといいでしょう。

これからも皆さんにとって有益な情報をどんどん提供していきます。

応援よろしくお願いいたします!


発達障害ランキング

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ
にほんブログ村