<第8回目>発達障害とアレルギー:僕が糖質制限をしない理由


皆様お疲れ様です。

今回は食事に関してです。

発達障害の方は基本的に勉強熱心な方が多いので、自閉症スペクトラムとアレルギーにはなんらかの関連性がある、という話は聞いたことがあると思います。

アレルギー=発達障害になるという単純な図式ではありませんし、発達障害者は必ずアレルギー体質ということも言えません。ただ、知り合った当事者の方はかなりの確率で何らかの強いアレルギーを持っていることは経験として事実です。

まじめな方だと、小麦などのグルテンが腸に炎症を起こさせるので、厳しい食事制限にチャレンジされる方もいます。たしかにそれで体調が改善される方もいるようです。

でも僕はやっていません。

 

なんでかって?そりゃ死ぬまで続けるの無理だから。

 

いや、普通に考えて無理じゃないですか?本気で取り組むとしたら、常にコンテスト前のボディビルダーのような食事を一生続けないといけないんですよ?

仮にそういった味気ない食事が、たまたますごくおいしいと感じられる方ならいいですが、ずっと続けるなんて無理ですよ。

それに、ダイエットや体を鍛えることが本職のビルダーや芸能人ならいいですが、僕たち一般人は毎日毎日朝早く起きて、会社に出勤して、少なくとも夕方暗くなるくらいまで働いているわけです。

今休職して療養されてる方も、いつか社会に戻ってこなければならない。

(僕は基本的に投資で一発逆転即リタイアとか、マルチまがいのビジネスで脱社畜、といった幼稚な思考の人を読者の対象と考えていません)

一般の方が、退社してから低GI値の食品や、グルテンフリーの高額な食材を取り扱うスーパーに出向き、夜ご飯を手作りしたり、次の日の朝ごはんや昼の弁当まで準備する。

休日は恋人と出かけても、成分表示の詳しく載っていない飲食店は入れないし、職場の上司に飲みに誘われて、サラダをドレッシング抜きで注文した後は、自分のタッパーから鳥のささみとブロッコリーを取り出してもくもくと塩で食べるなんて、

どう考えてもナンセンスです。

 

そもそも発達障害を克服したい理由って、QOLを高めるためでしょう?

食事制限は、なにか直近で達成したい具体的な目的があるのならいいと思います。

ボクシングをやっていて階級制限をきちんとクリアしないといけないとか、好きな人のためにどうしても痩せたくて、一か月で体重を五キロ落としたいとか。

そもそも何のためにやっているかという目的が曖昧なまま、達成するための手段の窮屈さが上回ってしまったら意味がないと思うのです。

極端な例えを言えば、まるで健康とはそもそもどういう状態なのか具体的に何か考えず、「健康のためなら死んでもいい」のような状態です。

あなたが発達障害当事者で、食事制限に取り組もうとしてるなら、それはそもそも「具体的に」なんのためなのかもう一度考えてみてください。

なんとなく発達障害の症状を軽減したいから、というのなら、それを達成する手段のほうがあまりに難しく、精神的コスパが非常に悪いです。

具体的に、発達障害のどんな症状を抑えたくてやるのですか?

慢性疲労ですか?だとしたらそれって本当に食事が原因ですか?

反芻思考ですか?だとしたら食事制限で反芻思考を止められるという論文を見たことがありますか?

ストレスですか? だとしたらそもそもちゃんと寝れてますか?鼻詰まってませんか?

こういったことをきちんと自分の頭で考えて、体で検証して、どうしても食事制限が自分に必要なら、やってみてもいいと思います。

僕が食事制限の情報をあまり好きになれないのは、発達障害の症状に苦しんでる方は、そもそも高額な食材を継続して買い込む経済的余裕がないし、それを自分で調理する体力的余裕もないからです。

実家住まいでお手伝いさんがいて、自分で何もしなくても制限食をおいしく調理してくれるシェフが常駐しているようなお家の方なら、好きなように取り組んでもらって構いません。

以前少し触れましたが、このブログで勧めることは、月収19万円の一人暮らしの方でもなんとかやっていける為の方法です。

今お金が全然なくて、発達障害の症状が強く出て苦しい状態でも少しでもQOLを高めて、楽しく生きていけるための方法です。

目的を見失って修行僧のような食事を一人続けていても、幸せにはなれません。

量や回数の限度をわきまえて好きなもの食べればいいんですよ。シンプルに考えたほうがいい。

ちなみに、アメリカや欧州のアレルギー学会、日本小児アレルギー学会は、食物アレルギーにおけるIgG抗体の診断的有用性を公式に否定しています。

要は遅発型アレルギーの検査は役に立たないと表明しているのです。

理由を全部書くとただの学会の見解のコピペになってしまいますが、要はIgG抗体は健常な人にもあり、しかも抗体のレベルは単に食べた食物の量に比例しているだけである。

だから大して問題のない食材でも、あれこれ反応してしまう可能性がある。

その結果をもって食べてはいけない食物を決定してしまうと、逆に栄養が足りなくなって健康被害が起こると考えられるそうな。

僕の主観ではなく、これはアレルギーの専門医が集まっている学会の結論です。

日本アレルギー学会の高橋元理事長(2015年当時)も、2015年5月28日の市民講座で「誤った診断による食事制限は、特に子供にとって非常に危険だ。正しい知識に基づく医療が行われるよう呼び掛けていきたい」と注意喚起しています。

これが、国内の医者が儲からないから遅延型アレルギーの浸透を止めているだけだと強弁するなら何も言いませんが・・・

それでも食事制限をやるというのなら、全然止めません。

安くて3万円はする遅延型アレルギーの検査や、定期的な医師からのフォローアップのための通院(いつまで通うんですかね?)高額なグルテンフリーの食材(もし卵や乳製品もだめなら何食えばいいんでしょう?)の調理など、クリアしないといけない課題は鬼のようにあります。

本質を見失わずに、正しい努力をしましょう。

ちなみに美容関係のお医者様でも遅延型アレルギーに懐疑的なスタンスの方は普通にいらっしゃいます。例えば、

| スキンリファインクリニック(銀座・吉祥寺)
銀座・有楽町駅、吉祥寺駅すぐの美容皮膚科...

儲かる診察項目にも関わらず、あえて採用しないところに非常に好感がもてます。このように良心的なクリニックも最近は増えてきています。

これからも皆さんにとって有益な情報をどんどん提供していきます。

応援よろしくお願いいたします!

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