<第50回目>特殊部隊スペツナズが行う、常識を覆すトレーニング

ADHD

みなさまお疲れ様です。

今回は運動療法の観点から、発達障害の方向けにとてもいいトレーニング法を見つけたのでシェアいたします。

現在日本で主流のトレーニングは、筋肥大を狙うのであれば全力で1回できる重量を1RMとし、10RM×3セット~5セット、一部位につき週2回のトレーニングを行うというのが多いですよね。

部位によって細かい差異はありますが、ほぼこの派生形でしょう。とにかくターゲット筋を追い込み、限界を超える負荷をかけて進化を促すわけです。

根本的な要素は漸進性の法則、つまり重量を更新していくことにあるかと思います。

もちろん、トップボディビルダーの山本義徳先生が提唱する、1週間ごとにかける負荷を変えて異なる刺激を与えるマンデルブロ・トレーニングなど、まったく趣向の異なるのもありますが、専門知識のある方に教わらなければあまり効果はないでしょう。

今回ご紹介するのはかなりレアだと思います。

みなさんはGrease the Grooveトレーニングという鍛錬法をご存知でしょうか?

このやり方は上記の近代トレーニングのやり方を根底から覆す方法になります。

①軽いウエイトしか使いません。

②疲れるまでやってはいけません。

③一日に10セット以上行います。

④同じ部位を毎日やります。

( ^ω^)・・・こいつマジか? と思うかもしれませんが、より詳しい正確なやり方は後述します。誤解しないでください、女性でももちろんすぐに可能ですので、ぜひ最後までお読みください。

このトレーニングはPavel Tsatsouline(未翻訳洋書の作者なので正確な読み方分からず(;^ω^))という方が、1999年にPower To The People!:The Russian Strength Training Secrets for Every Americanという本の中で紹介しております。

この方はあまり知られていませんが、ケトルベルを最初に世に広めた方です。ケトルベルはもう格闘家の間では知らない人はいないくらいメジャーな器具になっていますね。

↓ケトルベルはこれです。

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ロシアといえばフィジカルお化けの原産国で有名です。「氷の拳」エミリヤーエンコ・ヒョードルや、「光速の回し蹴り」セルゲイ・オシポフ、テニスではシャラポワ、アイススケートではメドベージェワなど、枚挙にいとまがありません。

こういった優れたアスリートを昔から多く輩出しているロシアのフィジカルトレーニングの秘密に迫ったものが本書です。

このトレーニング法はいま特殊部隊スペツナズに限らず、欧米の軍隊や法執行機関にも採用されています。

この鍛錬法の目的は、ずばり「神経系の強化」にあります。一般的に言われるような、週に1、2回程度の頻度でどんどん限界を超える重さにチャレンジしていくと、いつか必ずと言っていいほどけがをします。神経が重量のペースに追いつかなければ、当然関節も腱も耐えられなくなります。

ロシア人の強いフィジカルは、初心者の頃からいきなりバカ重いウエイトを無理やり挙げているのではなく、軽い重りでとにかくセット数、頻度を高めて神経を通す作業を丹念にやってきているのです。その何年もの見えない積み重ねの結果として、化け物みたいな重量を扱っても耐えられる骨格や関節になったとPavelは説いています。

神経系を鍛えるという概念は、日本ではほとんど重要視されていません。

「競技に使う筋肉は、競技の練習でしか育てられない」という言葉を今でもよく耳にします。これが今の日本の神経系のトレーニングに対する考え方で、まだシステマチックに神経を通す作業が筋トレでも可能という考えにはいたってないのです。

だから、いまだに使える筋肉とか使えない筋肉とかいう議論が発生するわけです。

話を戻して、より正確にGrease the Groove トレーニングのやり方を解説します。

①軽いウエイトを使う・・・具体的には、50回反復可能な負荷を指します。

②疲れるまでやってはいけない・・・毎セットで、実際に自分がマックスで出来るであろう回数の30~60%程度の回数でやめてください。50RMなら15回~30回ということになりますね。懸垂など、元から10回行うのもハードならものなら、1回~3回だけでも全く構いません。

③一日に10セット以上行う・・・ここが要注意で、1セット当たりの負荷が軽く、限界まで行わないためインターバルを短くしてしまいがちですが、必ず15分から30分の休憩をセットごとに入れてください。一般的なトレーニングのように休憩1分とか3分で追い込んではいけません。

④必ず正しいフォームで行う・・・これは神経系を強化するトレーニングなので、正しいフォームを維持しないとだめです。また、途中で負荷のより軽いフォームに変更するのもあまりよくありません。例えば、通常の腕立て伏せが苦しいからと言って、途中から膝立ち腕立てに変更するのは良くありません。そもそもフォームを変えないといけないほど負荷や疲労を感じるなら、回数をさらに低めてセット当たりの疲労感を完全になくしてください。

さらに言えば、フォームが崩れたり、パンプを感じる前にやめるようにしてください。くどいようですがこれは神経を通す訓練であり、筋肥大を目的としていませんので、頑張りすぎてはいけません。

⑤理想を言えば、1週間の間でセット数に変化を持たすといいでしょう。たとえば最初の2日間は8セット、次の3日間は15セット、最後の2日間は20セット…という風に。

こうすることで、神経系の開発を進めつつ、少ないセット数の日は筋肉のアクティブレストにもなります。

⑥このトレーニングの始まりと終わりの2時間前後は、ジムでの筋肥大トレーニングは避けたほうがいいでしょう。疲労感は少なくても筋肉は当然消耗しているので、無理は禁物です。

⑦最後に:週に一度だけ、できなくなる限界までチャレンジするセットを1セットだけ設けましょう。間違いなく回数は増えていくはずです。

このプログラムにより、怪我無く安全に少しずつ重量を増やして、体全体を強化できるはずです。僕も今やっているアームレスリングのトレーニングに取り入れてみます!

これからも皆さんにとって有益な情報をどんどん提供していきます。

応援よろしくお願いいたします!


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コメント

  1. […] <参考><第50回目>特殊部隊スペツナズが行う、常識を覆すトレーニング […]

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