<第76回目>発達障害と似た病気:思春期の統合失調症

<第76回目>発達障害と似た病気:思春期の統合失調症

みなさまお疲れ様です。もうすでに世間でかなり認知されている病気ではありますが、精神疾患の代表的なものとして、統合失調症という病気があります。

あまり精神疾患に詳しくない方でもなんとなくイメージは湧くかもしれません。たとえば幻聴や妄想があり、他者から操られているような感覚を訴える方のことを指すと思っている方が多いでしょう。

 

確かにそれで合ってはいるのですが、実はそれは陽性症状と言って当事者の方の様子を見れば明らかに分かる状態であり、もう一つの陰性症状についてはあまり知られていないようです。

陰性症状というのは、精神活動が低下している状態のことを指します。

積極性がなくなりどんなことにも興味がなくなってしまい、コミュニケーションがしにくくなっていくのが特徴なのですが…

 

この状態は、単体では思春期の鬱病や発達障害の二次障害としてのやる気の減退などと非常に似ていて、ほとんど見分けがつきません。

僕も小中学校のころ、学習障害があったため計算が苦手で、勉強がぜんぜんできませんでした。決して怠けたいわけではないのですが、「分かる」ということが感覚的に分からない状態で机に何時間も拘束されていたため、居眠りをしたり意識を飛ばすことが多くなっていました。

そんな僕を見てヒステリーを起こす親からの説教や体罰のストレスで、指の肉を噛みちぎったり、髪の毛を抜いたり、壁に頭を打ち付ける動作をやめられなくなっていきました。

独り言や精神世界に逃げ込むことが多くなり、その分日常生活でエネルギーを出せなくなっていったため、自室にこもって何もできなくなることがありました。

統合失調症の陰性症状

あの当時だったらもしかしたら統合失調症と診断されたかもしれません。その後妄想や幻聴が発生することがなかったため、この病気について考えることはなくなりましたが…

発達障害も、耐えられないレベルのストレスを受け続けると、自閉的な傾向の特徴であるこだわりが強くなってしまい、周囲のいうことを全く聞かずふさぎ込んだり、逆に暴走するようになるのでわかりづらいと思います。

たとえば自室のものを親が掃除で勝手に動かしたりすると異常なほどキレてしまったり、暴れて収拾がつかなくなります。僕も昔そのせいで右手を壁に強打して骨を痛めてしまいました。

 

少し脱線しましたが、統合失調症の症状についてもう一度分かりやすくまとめたいと思います。

陽性症状

・・・幻覚、妄想、興奮など、明らかに目立つ症状がある。自分が誰かに監視されていると確信していたり、ストーカーにあっている、自分の考えが盗まれているといった思考があります。

 

陰性症状

・・・表情が乏しく、話しかけても反応が薄い、ぼんやりとしていることが多くなる。

 

この二つの症状は、人によってどちらかしかないというものではありません。どの方もどちらの症状を併せ持っています。陽性の状態が強い方だとインパクトが強すぎて分からないかもしれませんが、実は陰性症状と交互に入れ替わっているのです。

 

思春期に発症しやすいタイプがある?

思春期の統合失調症は、陰性症状が中心になることが多く、慎重な対応が必要です。

その症状から3つ(+1タイプ)に分けられることがあるので、より詳しく見てみます。

①解体型

思春期から青年期にかけて発症しやすい。意欲が減退していき、学校に行けなくなったり人とのかかわりを避けるようになる。独り言や一人笑い、軽い妄想などが伴いますが、はっきりと統合失調症と断定できず、症状を進行させてしまいやすいタイプです。発達障害ともよく似ています。

 

②緊張型

20歳前後に急激に発病するタイプで、強い興奮状態になったり、完全にコミュニケーションをシャットダウンして動けなくなったりします。ただ、症状は激しいのですが意外と元の状態に戻りやすいと言われています。

 

③妄想型

これがみなさんがイメージしている統合失調症に一番近いかもしれません。人に追われているとか、悪口を言われている、盗聴されているなど、程度に差はありますが被害妄想が発生します。症状が軽いと、ただの神経質と思われることもあり、周囲も病気と分からない場合があります。だいたい30歳以降に発病するようです。

 

(④残遺型)

ほとんど陰性状態だけであり、他の精神疾患と診断されることも多いです。

 

アスペルガーとの違いはどこか?

僕たちアスペルガー症候群と、統合失調症は症状が結構似ているので、その共通点と違いを説明します。

共通点

①その場の空気が読めない

読めない理由はそれぞれ違いますが、他者とのコミュニケーションが苦手で、人付き合いを避けるようになる傾向があります。

②鬱っぽくなる

いじめや親族の無理解によって、無気力になったり意欲の減退で鬱状態になります。

③独り言が多くなる

これは周りからみたらどちらか見分けがつきにくいですが、統合失調症の場合は自分の意志で生み出した幻想というより、他者の思考が流れ込んでくるように感じることで強制的に話をさせられているような感じだそうです。

アスペルガーの場合は、自分の好きな精神世界の中に没入することで、その中の登場人物と楽しくお話してしまう感じです。これ僕もよくありました。漫画や小説の世界の人間になりきって、頭の中で物語を構築してしまうのです(;´・ω・)笑

 

相違点

統合失調症と発達障害の一番わかりやすい判別点は、「いつから症状がみられるか」です。発達障害は脳の障害ですので、幼少期から自閉的傾向がすでに見られるのに対し、統合失調症はほとんどの場合、中学生くらいから発症することが多いです。

また、被害妄想のレベルが現実的なものか、突飛なものかによっても判断できるでしょう。統合失調症は「家に盗聴器が仕掛けられている」とか、「死ねと命令される」といったような現実離れしたことを訴える方が多いようです。

発達障害の場合、強い対人ストレスから、「誰にも好かれていない」「みんな陰で自分の悪口を言っているに違いない」などの、やや偏った見方をする程度の妄想が多いです。

 

 

今回は少し長くなりました💦  どちらも大変につらいものですが、周囲の方に強く言いたいのは、僕たちはそうなりたくてなったわけじゃないんです。

世間では「このくらいのことはできて当たり前」とか、「ちゃんと働くのは当たり前」とか、期待値のハードルを高めすぎてしまうと、心の器がいっぱいになってしまう方がたくさんいるんですよね。

これからも有名な病気でもあまり深く知られていない部分まで、勉強して発信していきます。

それによって自分がなんらかの障害や病気があるのでは?と当事者の方が気づいてくれたり、自分の親族が当事者であった場合に適切な治療を受けてさせてあげられるようにするのが僕の今後の大きな目標です。

応援よろしくお願いいたします!


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