ADHDとASDの適職は微妙に違う①

ADHD当事者の仕事風景 ADHD

みなさまお疲れ様です。

夜勤が続いてブログ更新できず…(;´・ω・)💦

無理にやろうと思えばできなくはないのですが、いまいち頭が回らず読み返すと文章がフワフワしていて意味が分からなかった(笑)ので、やむを得ずお休みしました💦

 

今日は発達障害の方の適職について。

おそらく発達障害全般について解説した本に、向いている仕事、向いていない仕事が書いてあるとは思いますが、結構ざっくりしていたり、参考にならない仕事(画家、音楽関係など)が載っている場合が多いですよね。

なので、僕の経験に照らしてASD、ADHDの適職、もしくは向いてない仕事を解説していこうと思います。

 

僕はどちらかというとADHDの傾向がより強いので、そちらから説明していきます。

ADHD(注意欠陥多動性障害)は名前の通り、簡単に言うと注意力散漫で興味がないことには集中力が極端に低下します。また、よく言われる部屋を片付けられないなども、大きな特徴の一つです。部屋の整理整頓は工夫すればできるようになりますが、本質的には脳の優先順位付けそのものが苦手なのかもしれません。部屋の中にあるすべてのものが同じくらいの優先順位であれば、どれも目に見えるところにないと逆に落ち着かないのです。

この部屋を片付けられないという特性は、年齢を重ねて簡単なものはある程度克服できたとしても、複雑なタスクを同時にこなさないといけない仕事に就くと再び強く表出してきます。

僕もいろんな仕事をしてきましたが、中でも一番自分に合わなかったのは銀行員です。

銀行の融資担当の仕事は、ただ営業周りに行くだけではありません。

当たり前ですが、取引先の経営環境は時々刻々と変化します。毎年決算書を見せてもらい、その格付けを更新していかなければならないのです。その格付け作業は、取引先の規模の大きさにもよりますが、かなりの作業量を必要とします。貸借対照表のより細かい明細(科目明細と言います)を見ながら、資産の部に記載されていても実際には不良債権となっている科目はないかしっかりチェックしないといけません。

例えば、役員の家族宛の貸付金や、購入時よりも価値の目減りした有価証券、景況悪化時のゴルフ会員権などは相当怪しいです。実際に資産査定するとき、これらは純資産の部から差し引いて考えます。

中小企業だと、ぶっちゃけこの科目明細は相当グレーな部分で、怪しい資産をすべて差し引くと途端に債務超過寸前になる企業がたくさんあります。

 

これらを精査しながら、所有している不動産の価値も確認しないといけなかったり、将来の業績見通しをヒアリングしながら自分なりの収支予測を立てたりなど、たった1つの取引先の資産査定の為にやらなくてはならないことが山のようにあるのです。

これが法人営業一人当たり70先~100先以上(銀行や担当セクションによりますが)あるので、とてつもない作業量です。僕の同期の女の子で200先持たされた子もいました。

こんなに同時並行してやらなくてはならないことがあると、頭がパンクしてしまいます。

 

ADHDの場合仕事を選ぶときに一番重要視したいのは、複雑な」マルチタスクを求められない職場かということです。

これが最重要です。人間関係や、その他もろもろのことはとりあえず考えなくてOKです。

ADHDの方が仕事でもっとも苦しむのは、本質的には人間関係ではありません。仕事が上手くできないから、結果として人間関係が悪くなっていく場合がほとんどです。

タスクの優先順位付けは、あまりにも変化が激しかったり難易度が高いものだと、付け焼刃では通用しません。未処理のタスクが貯まりにたまって黙って仕事を抱え込んでしまい、後になってバレて大目玉を食らうことも普通にあり得ます。

そうなると、周りの目も「そういう人だ」と思ってみてくるようになるので、人間関係が悪化していくんです。ここがアスペルガーよりの方と顕著に違うところです。同じように人間関係に悩むことはありますが、順番が違うのです。

 

マルチタスクを求められない仕事というところに焦点を絞れば、ある程度適職は見えてきます。

・工場(自動車関係であればそこそこ食べていける十分なお金を貰えます)

・施設の警備員(警備員と言っても現金輸送とかはもちろん別の話ですが…)

・運送業(もちろん天候や不測の事態で道を変更しないといけない時もありますが、訓練で対応できます)

など、シングルタスクで働けて食べていける業種は普通にあります。また、シングルタスクでなくても、自分なりにマニュアル化して時間を追って順番にやればいいもの(清掃業など)は訓練すれば十分可能でしょう。

逆に、向いていないのはマニュアルが確立していない個人経営の飲食店や、コールセンター(知らない人の声の聞き取りとPC入力、他部署への引継ぎなど、トリプルタスク以上を求められる鬼です。マジ無理。)など、マルチタスクの訓練をいくら積んでもその予測を超えるパターンが頻出する仕事は向いていないと言えるでしょう。

 

今回はADHDの方向けに適職と向いていない仕事について解説しました。

ADHDの方の職探しのキーワードはマルチタスクです。

もしこれから転職しようとか、就職しようと考えている方は参考にしてみてください。

次回はASDの方向けに書いてみます。

 

これからも皆さんにとって有益な情報をどんどん提供していきます。

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